CNCフライスでMDF板を面だしする

はじめに

NCフライスに用いる被切削材の土台として、MDF板を使用したい。土台として使用する前に、面を削って平坦化する(面だし)。
今回の場合、四隅をクランプで固定+両面テープで固定し、S12000、F800にて切削を行うと上手く面出しを行える。
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条件

  • スピンドル回転数S 12000rpm
  • 送り速度F 800mm/min
  • 被切削材 厚さ9mmのMDF板
  • 直径2mmの超硬エンドミルを使用.

板の表面全面を深さ2mm削り取る(本当は0.5mmぐらいで良いはず.切削材が反って失敗したため大きめに削り取っている.)

流れ

今回は,実際に主軸スピンドルを回転させて,実際に切削する様子を見るのが一つの目的である.ある種,定番となっている土台の面出しをさせてみる.
また,前回,NCフライスの動作確認としてボールペンの替え芯を主軸に持たせてプロットを行ったが,土台の歪みにより,プロット時に位置に依存した歪みが生じていた.今回は,厚さ9mmのMDF板を面出しし,これをベースにプロットすることで,低歪みの地図を見たい.

しかし,面出し一つでも上手く切削することができなかった,どうやら,MDF板の固定が甘く,板の中心から離れた場所を削ろうとすると,板が土台から剥がれ凹型に反り,結果として面を削りすぎてしまう.

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▲両面テープを5本にしたまま,クランプで4隅を固定した.この方法であれば上手く面出しできる.
ただし,クランプの影響で,板全面は削れない,余白ができる.

試行錯誤する中で送り速度を下げてみたが,あまり影響はなかった.板を固定する方が重要である.
面出しできたので,前回の地図をプロットした.

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▲面だし時の木くずの影響か,インクの出ない部分があるが,上手く角が出ている.ペンの軌跡を見る限り,歪みはなさそうだった.

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▲確認できる限り,最小のピッチは0.25mm程度だった.寸法通りの間隔で線が引けている.

反省点

木を切削クズが予想よりも厄介で,ちり取りだけでは処理できない.掃除機が必要.アルミ等の金属であれば切削液が使えるので,今回よりも影響が少なそうであるが,木材に水は使えない,結局のところ,集塵機の装備も必要.
面だししても,MDF材は水に弱い.切削液を使用する切削には使えない.値は張るが,厚めのアクリル板等が必要.ケチるならスチレンボード等も使えるかもしれない(耐水性があれば).