国内線JAL指定席制限・座席表(小さい機材編)

凡例:
赤枠・・・ステータス制約
緑枠・・・運賃制約
グレー・・・予備席

sosoru.hatenablog.jp

q01(DHC8-Q400[CC];DH4)

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m01(EMBRAER170;E70;)

f:id:sosoru_m:20180901115501p:plain:w400

m11(EMBRAER190;E90;)

f:id:sosoru_m:20180901115256p:plain:w400
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p01(SAAB340B;SFS3;SF3;)

f:id:sosoru_m:20180901115748p:plain:w400

t41(ATR42-600;ATR)

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国内線ファーストクラスのロックされている窓側座席を抑えるには?

非常に,アフィリエイトっぽい記事

(19/05/07追記)
772でもステータスなしで窓側が取れるようになったみたい

座席制限はちゃんと調べた↓
sosoru.hatenablog.jp

経緯

KVS tool(飛行機の空き座席等々を調べるソフト)でJAL便羽田→沖縄の空き座席を見ていると、ファーストクラスの窓側座席だけ「Elite」と書いてある.JAL公式サイトで座席をチェックすると、選択不可となっているが、KVS toolで調べると空席の扱いで、座席が上級会員向けにロックされているかも?と疑い始めた.

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国内線ファーストクラスについて

JAL便で展開されている座席クラスで、機内食が出たり、革張りの大きなイスに座れたりする.マイルが150%貯まる.上級会員向けラウンジにも入れる.普通席+8000円.
暇をつぶしやすい(私見).うまい酒が飲める(私見).青汁がおいしい(私見).グランクラスよりも安くてサービスがいいじゃないか(私見).

B767-300ER(763)とB777-200(772)の2機種に座席が設定されており、1便につき、5席〜16席程度.全席空いていても△表示.羽田〜那覇便だと競争率が高かったりする.

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https://www.jal.co.jp/dom/service/f/seat/ より引用

運航路線は羽田→新千歳・伊丹・福岡・那覇間.
羽田→那覇間はファーストクラスの設定された763の運航はない?

座席ロックについて

まず、KVS toolの結果を抜粋する.763、772のシートマップを示す.XEと表示されている箇所がロックされている座席である

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  • KVS toolによれば、772は窓側全て(4席)、763は進行方向右側の窓側(1A)がロックされている.つまり、普通会員のアカウントで座席指定を試みると、窓側は763の1Kしか取ることは出来ない.(19/05/07追記)修正されたみたい?763の1Kか、772の2Kが取れる
  • ロックされている座席でも空き座席として扱われる.ロックされている座席しかない場合でも、チケットを購入出来るが、座席指定を行えない.
  • 座席のロックは搭乗前日の朝5時に解除される.(2018/06/20追記 朝5時までに解除される.解除されるタイミングは便によって異なる?(19/05/07追記)48時間前に変更?)

下記は,上記の1枚目のシートマップ(763)をJALのWeb予約で調べた場合の座席指定状況である.KVS ToolでXEと表示されたシートは選択できないことが分かる.
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窓側を抑えるには?

Web上の旅行記の情報を踏まえつつ、窓側座席を抑えるには次の方法がある:

1、JAL上級会員になる

早い話がJALの上級会員になれば良い.JMBサファイア以上だと前方座席指定が可能なはずなので、きっとロックされている座席も取れるはず.(2018/08/21追記 JGCプレミア以上でないと窓側はとれない)

下記は上級会員の旅行記.当日予約の場合もある

http://horsebit.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/jaljl512-201732.html
新千歳→羽田 772 1K,JGC ダイアモンド,クーポン利用

http://kara3.ldblog.jp/archives/51833880.html
伊丹ー羽田 772 2A,JGC,予約方法言及無し

http://takuan636.blog75.fc2.com/blog-entry-2197.html
羽田→伊丹 763 1A,ステータス不明(JGC?),事前座席指定(JGCの特典か?)

2、763の1K狙い

763で運航される便は、唯一ロックされていない1K席を指定できる.空いている時間帯を狙えば可能.

下記は1K座席の旅行記・・・といいたいところだが.上級会員ではない証拠を示したまま、3日前以上にWeb予約で窓側を抑えた記事を見つけられなかった.763の1Kの記事を見つけても、よく見るとJGCだったりして悲しい.

というわけで、上級会員ではない自分のアカウントで座席が抑えられる証拠として、下記画像を示す.2018/5/31 羽田→伊丹間 JL119便のファーストクラスの空き状況である(4/3閲覧).

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3、搭乗前日朝5時以降に座席を抑える

前日朝5時を過ぎると座席ロックは解除されるので、普通会員でも指定できる、ただし、チケットを購入しないと座席を指定できない.旅行記で見られるのは当日の窓口でアップグレードできたケースが多い.

https://anajal-mileage.com/jal-first-domestic-8000/
羽田→伊丹? 763 1A,ステータス言及なし,当日アップグレード

https://shackinba2.exblog.jp/26946030/
? 763 1A,ステータス言及無し,当日指定(クーポン使用)

(4、クラスJとして開放されているファーストクラスの場合)

羽田→鹿児島の便だとファーストクラスをクラスJとして開放しているケースがある.この場合、窓側がアサインされるかどうかは運次第だが、座席ロックの枠組みからは外れているはずだ.
ただし、ステータスで優先とも書いてあるので、カッコ書きとしておく.

https://news-blog.jp/jal-firstclass/
羽田→鹿児島 763 1G(通路),ステータスあり?,事前指定不可で当日指定

5、クレジットカードの予約代行サービス利用(推測)

少し信じがたいが、クレジットカードの予約サービスを経由すると、JALの上級会員でない場合でも、ロックされている座席を予約できるケースが、いくつかの旅行記で見られる.
ただし、これらの記事を書いている人間は、ANAダイヤモンドだったり、マイルを80万マイル持っていたり、かなりのフライトジャンキーなので、カードにかなり貢献している人間しか配慮されないかもしれない.

http://www.ccdm.jp/al/jal-domestic-first/
羽田→福岡 772 1K,ステータス無し?(ANAあり),AMEXで予約(ただし,記事の日付が古い)

https://tabi-mile.com/jal-firstclass-domestic-jgc/
羽田ー那覇 772 2K,ステータスなし(JGC修行),予約言及なし(AMEX記事あり)

http://www.anamileagefreak.com/entry/2017JGC_singapore_2
羽田ー伊丹 772 1K,ステータス無し(JGC修行、ANAあり),詳細言及なし(取れていたと書いてあるから依頼?)

結論

楽に窓側に乗る方法(少し追記):
1,ファーストクラスを備えた763な便の1Kを抑える.Web予約で残席数5と表示されていれば誰も取っていないので,確実に抑えられる.(19/05/07追記)772の2Kも可
2、平日昼間などの空いている便の窓側座席を前日以降に抑える.運次第だが,正攻法で772を狙うにはこれしかない.
3、クレジットカードのプラチナ会員あたりになって、チケットを抑えさせる
4、JGCプレミア会員になって、事前座席指定サービスを使う.ちなみに、那覇行き便は平日でも、事前座席指定で埋まってる.つらい. (2018/08/21追記 ファーストクラスは事前座席指定では抑えられない)

ちなみに、A社のプレミアムクラスは見た感じ座席ロックされてないよ.健全.

謝辞:もりやん (@Protect_Valley) | Twitterの勘

0.5mm厚アルミ板の切削(熱収縮チューブ用ヒートガンの治具)

概要

ヒートガンで50mm径以上の熱収縮チューブを加熱するために,0.5mm厚のアルミ板を切削して治具を作成した.(市販の治具は最大45mm径までで,径が足らないので)
アルミ板をT字型に削り出して,適当なビンで丸みをつけて形を作る.ふにゃふにゃで頼りないけど,太い熱収縮チューブを縮める役目はちゃんと果たしてくれた.
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切削条件

主軸回転数S10000rpm,送り速度F75mm/min,Z方向切り込み0.1mm/パスで,0.5mm厚のアルミ板を切断する.この条件は,エンドミルの推奨切削条件の各パラメータの比率を参考に,切削部の過加熱を防ぐために主軸回転数を落として決定した.
切削対象には霧吹きで定期的に水溶性切削油をかけておき,エンドミルへのアルミ材溶着を防ぐ.
エンドミルはミスミの(XAL-PEM2S2)を使用する.
ワークへの固定は0.8mm厚の両面テープを用いる.Z方向のズレは不問とする.

流れ

最初はS20000・F150・Z切り込み0.5mmで試みたが,どうやらエンドミルにアルミ材が溶着し,切削性能が落ちたようで,切断面のバリが非常に多く出ていた.
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バリを防ぐために条件だしを行い,Z切り込み量を減らしたが,0.05mm/パスでも効果はなかった.10mm程度の直線部であっても,1〜2mm削ったところで大きなバリが発生する.
主軸回転数を落とし,S2000・F15・Z切り込み0.1mm/パスで切削して,ようやくバリの減少が見られた.ただし,これでも完全にバリがなくなった訳ではなかった.
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↑条件出しで使った板(上:F15 下:F150).上のパスは裏に両面テープがあって削りきれていない.

最終的には切削油を垂らさなければ,目立ったバリをなくすことはできなかった.最終的に,S10000 F75 Z切り込み0.1mm/パスで決定.
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設計と成果物

成果物は設計寸法と比べて0.1mm程度短い.これは,アルミ板が撓んだ状態になったままワークに固定され,斜めに板材が切断されたためと考えている.ワーク固定時に少し撓んでいることは目視で分かっていたが,切断目的で削っているのでZ方向の歪みは不問としていた.Z方向の歪みはXY方向にも意外と効いてくるらしい.XY方向もシビアな長さ制約はないので,このまま成果物を使用する.
以下,OpenSCADのコード(後処理で角をR=1mmで丸めている):

L1 = 31 * PI; // ヒートガンのノズル径の円周
L2 = 60 * PI * 0.6;  //引き出す板の長さ,チューブの円周長さー余白

s1 = 6;    //板を曲げる起点の長さ
s2 = s1/2;

Wg = 15;    //ヒートガンノズルの幅
Wn = 20;    //引き出す板の幅

module p() {
    polygon(points=[[L1/2,0],[L1/2,Wg],[Wn/2, Wg],[Wn/2,Wg+s1+s2+L2],[0,Wg+s1+s2+L2],[0,0]]);
    
    polygon(points=[[Wn/2, Wg+s1],[0, Wg+s1],[0, Wg+s1+s2],[Wn/2, Wg+s1+s2]]);
    }

union(){p(); mirror() {p();}}

VCarveのモデル位置決定の罠(?)

はじめに

VCarveでは,Z軸方向に対するモデル位置の決定に2つの変数を用いる.
位置決定には2通りの組み合わせがあるが,両者の生み出す切削パスは異なる.
以下の目的によって,組み合わせを絞り込めばよい:

  • 端部を縁取りたい,など,通常の場合:

①にてモデルをゼロ平面より上に設定する

  • 表札のように,モデルを沈み込ませた図形を彫りたい:

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①にてモデルをゼロ平面より下に設定する
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記事を書いていて分かったけれども,両者のパラメータは連携しているらしい?事実上,①のみ変更すればいい気がする.

VCarve Proの見えない平面について

VCarveでは一つだけ3Dコンポーネントを読み込むことができる.
ただ,読み込み時に2つのモデルゼロ平面座標を考慮する必要がある.

①モデルのゼロ平面設定
読み込まれたモデルデータのZ座標のオフセット量.切削の都合で,どこから上の形状を使用するかを調整する際に使用する.モデルが読み込まれたときにスケーリング倍率と共に設定できる.

②素材内部へのゼロ平面設置座標
読み込んだモデルのゼロ平面と,素材中の座標と対応づけるオフセット量.既定では素材中央となっている.切削パスの設定で一度設定するのみ?モデルが読み込まれたときに聞いてこない量.

2変数を設定してモデルと素材形状の位置を決める.どちらもZ軸に対するオフセット量で,2変数であることから,モデル位置の決定には解が2通りありそうに見える.実際,Z軸位置とモデルの対応は取れるが,両者の切削パスが異なる場合があるので注意が必要.
特に,角を面取るような,Z軸方向ベクトルに近い形状を刈り込むと,切削パスが描画されない組み合わせがある(パスが描かれないところはプレビューで緑色に表示される)

②の素材内部のゼロ平面の中に,モデルが沈み込むような設定をすると,②で設定されたZ座標に対応した平面が「崖」のような働きをする.このとき,外周部がZ軸方向ベクトルに近いと境界部が急峻な形状となって,太さを持つエンドミルが刈り込むことができない.これが切削パスの異なる原因である.

注意すべきは,②で設定された平面は素材の大きさによらず発生することで,板の端部を縁取るような目的の場合,素材サイズと3Dモデルが同じにしたいが,モデルがゼロ平面に沈むように設定すると,「見えない平面」に阻まれて切削パスが生成されない.
さらに,モデルが①のゼロ平面より上である場合と,両者の見た目が変わらないので,切削パスが生成されない原因の追及に時間を取られる.

CNCフライスに掃除機を接続する(補足)

以下の記事を補足です.ソフトウェア編
sosoru.hatenablog.jp

概要

掃除機をリモコンで操作するために,赤外線信号パターンを市販のリモコンキットで模倣した.
元々,掃除機自体がリモコンでオンオフ出来るようになっていたが,送信機が破損していた.特殊な操作をすれば,送信機から赤外線パターンを読み取れるので,市販のいわゆる学習型のリモコンキットに覚えさせて,操作できるようにした.この際,送信機のパターン発生や,リモコン周りのソフトウェアでトラブルが生じたのでメモっておく.

今回使用したファームウェアについて,ソースコードgithubで変更点を公開している.有志で変更版を公開している人がいるから問題ないはず.
GitHub - sosoru/RemoconServant_sosoru: BTO社赤外線リモコンキットのファームウェア 改変版

送信機の故障

2つに割れたリモコンは片面一層で修復は容易であったが,結局,ICの破損によって常用できる状態ではなかった.
破損といっても,リモコンの送信スイッチの検出端子(スイッチを押すと端子にパルスが入力される)と,ICの赤外線送信パルス出力端子を指の静電容量でカップリングすることで,正常な送信パルスを生成できる.
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なぜ,このような操作が正常動作のトリガーになっているか不明だが,正常な送信パルスが得られるので,赤外線リモコンキットに覚えさせればリモコン機能を模倣できる.

赤外線リモコンキット

PICベースで書かれていて,ユーザーがプログラム書き込み機無しでファームウェアを書き換えられる赤外線リモコンキットがBTO社から販売されている.
PICの空きピンも十分にあり,筐体が別売りなので加工もしやすいので,今回の用途にとてもフィットしているので採用.
欠点はプログラムメモリの空きがそのままでは非常に少ないことと,ソースコード自体が1ファイルで2000行を超えており,様態をつかみにくいことである(microchipの元々長いサンプルコードをベースにしたもので,コメントも割と豊富ではある.)

リモコンパターンのエンドトレーラーパルス

リモコンキットを使用し,掃除機のパターンを学習させたが,掃除機側でパターンを正常に認識できない.オシロスコープでオリジナルのパターンと学習したパターンを比較したところ,トレーラーの後ろの約8msecのところにヒゲパルスがある.(長さ1Tに相当).このパルスは家電協会の規格には乗っ取っていない.幸い赤外線リモコンキットはPICのソースコードが公開されているので修正可能.
ソースコードを修正し,エンドトレーラーパルスの後,8msec後に1TのONパルスを立てることで,この問題は解消された.
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↑矢印部が問題のパルス

赤外線リモコンキットにオリジナルリモコンのスイッチ機能を追加する

元々のリモコンはスイッチの押下を検出できるが,赤外線リモコンキットにはそのような機能はない.しかし,ソースコードが公開されており,PICベースのプログラムを書き換え可能なので,ユーザーで実装できる.幸い,空きピンもあるのでハード的な実装コストは低く,容易に組み立てられた.
ただし,ソフト側はいくつか苦労を強いられる点があった.

  • IDEのバージョン

上にも記載したが,最新のIDEはMPLABXらしくMPLABではない(?)赤外線リモコンキットのソースコードコンパイルする場合,コード上の#pragma系命令が古く,最新のコンパイラでは通らない.ソースコードにはIDE設定ファイルが含まれているので,バージョンが一致するコンパイラを使用する.

  • メモリ不足

プログラムメモリ,RAM,ともに割り当て領域を変更しないと新しい実装を入れられなかった.特にRAM割り当て領域の空きはゼロに等しく,1byteのグローバル変数を定義するだけでリンカスクリプトが通らない.今回の場合,赤外線送信機能のみ必要なので,受信機能は削除し,コンパイルを通した.

  • プログラムメモリに書き込む定数の処理

定数にromをつけておけばプログラムメモリ上にデータが配置される.この定数を使用するとき型不一致との警告が出る場合がある.
一見,許容できそうにも思えるが,この警告が出た場合,その定数は使用できていないと考えた方がよく,注意深く検証するべき.

箱について

文字がかすれているのは切削ミス.表記は掃除機の元々の表記を引用しており,「じゅうたん」と「ゆか・たたみ」は中と弱設定に対応する(ファジー制御している?).
赤いボタンを押すと掃除機が動作し,黒いボタンを押すと停止する.側面には故障した送信機からレンズを流用しており,信号を拡散してくれている.
電源はNCフライス制御用のPCからUSB給電している.PCが起動していないとリモコンを使用できないが,切削時のみ使用するので問題ない.
リモコンキットはUSBで給電とデータ転送を兼ねているので,LinuxCNCからUSB側にコマンドを送れば,切削開始時と終了時に掃除機がオンオフするよう連携できる.(自動で切ってくれる機能はあってもいいかもしれないが,今のところ,連携する必要はあまり感じない.)

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参考

赤外線リモコンキットについて
株式会社 ビット・トレード・ワン | USB接続 赤外線リモコンキット
Assembly Desk - USB接続 赤外線リモコン

赤外線リモコンパターンのフォーマットについては以下が詳しい
赤外線リモコンの通信フォーマット

pgmからromに落とす方法は以下を参照した
まいまいこん: PIC C18 メモ( Warning 2066 )

CNCフライスに掃除機を接続する

経緯

NCフライスで木材を加工する際,大量の粉じんが舞い,ワークのみならず工作機械全体に木くずが付着する.工作後に,掃除機で吸い取れば問題ないが,現在,コンセント分岐のタップを工作空間内に設置しており,粉じんが舞うのは爆発を引き起こしそうでちょっと怖い.
現在構成で切削液を用いた加工はできるが,木材の加工には使用できない.幸い,壊れかけた掃除機があるので,これを流用して工作中に粉じんを吸い取れるようにする
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補足情報

リモコンのソフトウェア等について
sosoru.hatenablog.jp

配管図

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材料等

ほとんどはミスミで購入可能だった.購入履歴が消える前に,備忘録として記入する.

- 掃除機型番 日立 CV-W65
- リモコン用アルミ箱 タカチMB-3(高さ60mm 幅90mm 奥行き125mm 板厚1mm)
- ホース1 十川産業 SP-19-3(呼び内径:19mm 外径:26mm )
- ホース2 掃除機付属ホース流用
- T字バルブ 東洋バルヴ RB-3N-32A (3方向分岐 径:1 1/4B(32A))
- ホース用継ぎ手 リガルジョイント TH19-3/4-B-N(ホース内径:19mm 接続ネジ:3/4B)
- ねじ径変換用継ぎ手1 ミスミ SGPPB610 (1 1/4B → 3/4B)
- ねじ・配管変換用継ぎ手2 アロン化成 TS-VS-30 (ねじ 1 1/4B → 配管外径38mm) 
- ニトムズ ホーステープ(継ぎ手とホース接着用.スーパーに売っていたやつ)
- 赤外線リモコンキット BitTradeOne USB接続 赤外線リモコンキット
- 長めのタイ,ネジで止められるタイ(ホームセンターで売っていた汎用品)
- 両面テープがついたアルミの配線固定具(汎用品)

その他:
- エアフィルター エスコ EA997PE-6 (掃除機の交換用フィルタ)
- クーラントプライナー MSTコーポレーション PL6-1 (クーラントのプライヤー.高いけど,これ無しでは配管接合できなかった)

流れ

1,掃除機のリモコン基板の修繕

基板が真ん中から割れており,修理が必要.片面一層基板だから,配線を修復するだけで復活する予定だったが,IC側が故障しているようで,別途,購入した赤外線リモコンキットで代用した.
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▲真ん中から割れてるので配線修復した状態.

2,リモコン設置用の箱の加工.

【表】
文字は主軸回転数20000[mm/min] F100[mm/min] φ0.5mmのボールエンドミルで加工.
ホールは主軸回転数20000[mm/min] F200[mm/min] φ2mmのスクエアエンドミルで加工.
バリ取りは主軸回転数20000[mm/min] F100[mm/min] φ2mmのスクエアエンドミルで加工.(中止)

【側面】
赤外LED設置のためφ5mmの穴を開ける.
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▲文字の部分のバリがひどい.浅い加工であっても,ボールエンドミルを一発目で使うのは良くない?

2-1,箱を加工したあと,被加工部にはバリが多く出てくる,これをリューターとオービタルサンダーで取り除く.(ただしこれはちょっと失敗)

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▲完成時の状態.文字の部分のバリ取りを行ったが,アルマイト塗装が剥がれたらしく,とても汚い仕上がりになった.

3,掃除機と工作機械を接続

接続のために塩ビ管の継ぎ手を使用する.掃除機側のジャバラホースは外径38mm程度で,呼び径1 1/4とだいたい等しい.
(実は呼び径よりもホースが若干太い.切れ込みを入れてねじ込んだ後,ホーステープで漏れが無いように固定する.)

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▲バルブ付近の写真.下から来ている透明なホースがNCフライスに繋がっている.(もう一端は手動掃除用ホース)
奥側に掃除機が接続されている.固定はアルミフレーム用ナットのネジとタイで固定.
実はホース用継ぎ手にホースが微妙に繋がっていない.ホース内径が適合していても,吻合しない場合があるらしい.ホースが抜けないようにタイで固定している.

ちなみに,バルブからNCフライスまでは呼び径3/4のホースを使用する.設置計画の関係で30mm以上の管を通したくないためである.
この影響で,ホースとバルブの継ぎ手では1 1/4から3/4に径を変更する必要がある.この用途では,黄銅製のブラケットが存在しないので,亜鉛メッキの鋼鉄製ブラケットを用いた.

3-1,集塵用配管を設置する.

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▲NCフライス回りにはタイを使って何とか這い回せる.エンドミル付近のホース端はクーラントホースで固定する.実際の所,先端の固定が難しく,ちょっと使いづらいので何とかしたい.

4,動作確認,MDF板の面取り切削でキチンと集塵できているか確認する.

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▲切削中の様子と切削直後の状態.大きな木片は残っているものの,粉状の切削片は吸い取られており,効果を確認できる.

動作

動作音はNCフライスの切削音よりも体感的にはうるさい.木製のドアを隔てて数m離れた場所でも騒音を聞き取れる.将来的にフライスが置いてある棚に防音扉を設置すれば,騒音が大きく軽減される見込みである.
MDF板の面だしのような,表面薄く削る作業では非常に効果が大きく,大きな木片は吸い込めないものがあったが,粉じん状のゴミは見当たらなかった.
しかし,板を深く切削する場合には効果が低い.エンドミルが板に深く入るため,集塵ホース端を高く設置する都合,効率よい集塵が行えないためで,切削パス周辺に多くの粉じんがたまる.ただ,NCフライスに付着するような粉じんはある程度吸い込めるので,ないよりはマシである.
板上の粉じんは他方のバルブにつないだ手動掃除用ホースで容易に吸い込めるので,併用すれば問題ない.
総合的には,掃除機システム設置の効果は非常に高く,切削作業に欠かすことはできないシステムである.