CNCフライスで地図を書かせる

はじめに

NCフライスの動作を確認するため、主軸にボールペンの替え芯を持たしてプロットさせた。
紙の土台の反り、ボールペン芯の歪みの問題が発生したものの、
結果として、0.25mmピッチ(目視)でのプロットが可能であることを確認した。

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条件

  • 送り速度 F 200 mm/min
  • Z軸送り速度 Fz 200 mm/min

(Z軸送り速度も同じ速度にする。終点まで書き終わらずに引き上がる可能性あり)

  • ボールペンの替え芯を主軸に取り付けるため、3.125mmのコレットを使用して装着。

使用した替え芯はuni JetStream 0.5mm SXR-80-38である.(売り場で定規を当てて測って決めた)そのままでは長すぎたため,半分程度に切断した.

プロットしたファイル

川崎市の地図。下のサイトから拝借
http://www.dtpmap.com/free_9_11.html

dxfファイルをGコードに変換するにはdxf2gcodeを用いた.(途中からVCarveに切り替えたが,大きな変更はない)

流れ

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▲最初、百均で買ってきた下敷きをマスキングテープで貼り付け、その上に紙を乗せた状態でプロットしていた。LinuxCNCのサンプルデータは割ときれいに出力できるが、角の多い図形、たとえば地図をプロットさせると、軸の移動時に替え芯が歪み、角が丸まったままプロットされる。このままでは精度のよいプロットはできない。

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▲動作確認用として、15cm四方に3mm角を敷き詰めたdxfファイルをプロットさせたところ、プロットする位置によっても図形の歪みが見られる。これは土台として使用している下敷きの反りによるものであった。

下敷きのエッジをテープで固定しただけでは、反りを押さえ込むのは不十分なようなので、両面テープ(再生紙のポピュラーなやつ)で底面とフライス盤とを固定した。また、替え芯を切り詰めて軸の歪みを抑えた。この方法は割とうまくいくようで、図形の歪みが改善されているように見える。

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▲地図をプロットしてみても、先ほどよりはだいぶ改善されたが、未だ位置に依存した図形の歪みが見られ、完全ではない。

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▲その後、面出しを行ったMDF板を用い、これを土台にしてプロットを行った。(面出しの記事は別記事参照)紙はエッジをテープにて固定する。
一部インクが出ていないが、この方法であれば、きちんと歪みなくプロットされていることがわかる。

結論

土台に関しては、エッジをテープで固定するだけでは不十分で、両面テープを用いても、とても精度のよい結果が得られるとは言えない。これは薄いアクリル板(1mm)の使用が原因だろう。
面出しを行った9mmのMDF板を両面テープ+4隅をクランプで固定した場合に、最も精度よくプロット可能である。